銀行カードローン
銀行・信用金庫等が発行する銀行カードローンと、ノンバンクと呼ばれるグループ、消費者金融や信販会社が発行するカードローンです。
カードローンとは、金融機関が申込を受けた人の信用状態を審査し、信用レベルに応じて貸出可能な融資限度額を決めて、それをカード形式で発行する融資形態をいいます。
またローンカードを発行してもらった個人は、そのカードを使って、利用限度額内で借入・返済を反復利用できます。
一方、個人向けカードローンは、原則、無担保・無保証人の扱いですが、契約には保証会社をつけることを条件としている先も多いです。
とりわけ銀行カードローンは、保証会社の保証を付けずにカードローンを手にすることができませんが、信頼性に加え、低金利で借り入れできるという大きなメリットがあります。
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」
実質年率 | 1.8%~14.6% | 限度額 | 最高500万円 | 審査時間 | - |
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※発行されたカードは、発効日の翌営業日以降、審査の結果により利用可能
※曜日・支店によって、テレビ窓口の営業時間は異なります。
みずほ銀行カードローン
実質年率 | 2.0%~14.0% | 限度額 | 最高800万円 | 審査時間 | - |
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楽天銀行スーパーローン
実質年率 | 1.9%~14.5% | 限度額 | 最高800万円 | 審査時間 | 最短翌日 |
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じぶん銀行カードローン
実質年率 | 2.2%~17.5% | 限度額 | 800万円 | 審査時間 | - |
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オリックス銀行カードローン
実質年率 | 1.7%~17.8% | 限度額 | 最高800万円 | 審査時間 | ― |
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横浜銀行カードローン
実質年率 | 1.9%~14.6% | 限度額 | 10万円~1,000万円 | 審査時間 | ― |
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消費者金融と銀行カードローンとの根本的な違い
銀行カードローンと消費者金融の大きな違いとして適用される法律の違いがあります。
銀行は、銀行法と呼ばれる法律に従って運営されていますが、消費者金融は貸金業法に従って運営されています。
基本的に借りたお金の使い道は自由な点や借入方法・返済方法に大きな差もないので、ニーズに応じて好きなほうを選ぶと良いでしょう。
銀行という名の安心感
銀行カードローンと消費者金融の名前だけ見てしまうと、銀行カードローンを利用すると答える人が多いと思います。
やはり銀行という名の安心感を持つ人が多いからでしょう。
預金、お給料の出し入れ、引落しなどなど、わたしたちが日々の生活で、身近に利用しているというところが安心できるポイントと言えます。
それに比べ、消費者金融のカードローンは、消費者金融というだけで、高利貸しや多重債務といったあまり良くないイメージをお持ちの人も少なくありません。
しかし、最近では消費者金融も2010年6月に改正された貸金業法により、消費者金融の貸付金額の規制(総量規制)や上限金利の引き下げにより、消費者が安心して利用できるようになりました。
この貸金業法が定められたことにより、消費者金融も以前に比べると利用者にとって身近になってきたのが事実です。
銀行カードローンの借入金利
銀行カードローンに限らず、ローンで誰もが一番関心が高いのが金利です。
ローンを借りると、顧客は利用期間中、借入額や借入利率に応じて利息を支払わねばなりません。
また金利の利率に応じてその支払利息も上下するので、誰しも金利が低いことを望みます。
それでは銀行カードローンの借入金利はどのような相場になっているのでしょうか ?
まずはその実態を見ていきましょう。
なお比較のため、同時に大手消費者金融のキャッシング金利も一覧表にしてみました。
銀行カードローン | 金利(実質年率) |
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三菱UFJ銀行カードローン・バンクイック | 1.8%~14.6% |
みずほ銀行カードローン | 2.0%~14.0% |
楽天銀行スーパーローン | 1.9%~14.5% |
オリックス銀行カードローン | 1.7%~17.8% |
消費者金融カードローン | 金利(実質年率) |
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三菱UFJフィナンシャルグループ・アコム | 3.0%~18.0% |
SMBCコンシューマーファイナンス・プロミス | 4.5%~17.8% |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% |
レイクALSA | 4.5%~18.0% |
アイフル | 4.5%~18.0% |
一般的にカードローン金利というのは、下限金利~上限金利という金利表示をされており、金融機関による審査で、信用度が高いと判断された申込者は低い金利で借りることができます。
一覧表でも分かるように、ノンバンクのキャッシング金利に比べて、銀行カードローンの金利は総じて上限下限とも低くなっており、特に新規申込者の場合、ノンバンクでは平均年18.0%が適用されますが、銀行カードローンの場合は年14.5%が相場となっています。
また銀行カードローンの金利は変動金利が原則で、金利情勢によって適用金利が年1~2回見直されるルールになっています。
銀行カードローンの借入限度額
金利と並んでカードローン希望者の関心が高いのが、自分はいくらまで借れるかという融資限度額です。
当然大きい融資限度額がもらえると、利用者は余裕を持って資金を借れるので大変便利です。
一方で金融機関毎に融資の上限となる限度額も決められています。
それがどのような実態になっているのか、前章と同じように、銀行カードローンとノンバンクのカードローン限度額を一覧表にしてみたので、まずはチェックしてみましょう。
銀行カードローン | 最大利用限度額 |
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三菱UFJ銀行カードローン・バンクイック | 500万円 |
みずほ銀行カードローン | 800万円 |
楽天銀行スーパーローン | 800万円 |
オリックス銀行カードローン | 最高800万円 |
消費者金融カードローン | 金利(実質年率) |
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三菱UFJフィナンシャルグループ・アコム | 800万円 |
SMBCコンシューマーファイナンス・プロミス | 500万円 |
SMBCモビット | 800万円 |
レイクALSA | 500万円 |
アイフル | 800万円 |
こうして比較して見る限り、銀行系もノンバンク系も上限額では大きな差はありませんね。
ただし各金融機関の上限額にも最大で300万円の差があるので、大きい限度額を得たい利用者は、できるだけ上限額の大きい金融機関に申込したほうがいいと思います。
ただしそうしたからといって、限度額はあくまで個別の審査によって決まるので、保証の限りではありません。
また借入限度額によって借入利率も上下し、一般的に借入限度額が大きいほど、金利も低くなる傾向があります。
銀行カードローンの保証会社
一般的に銀行カードローンの契約では、担保や保証人を付けない代わりに、保証会社を付けることを必須の要件にしています。
カードローンは原則、無担保・無保証人なので、金融機関にとって貸出リスクも高く、そのため保証会社をつけることで、リスク軽減を図っています。
もし利用者が途中で返済不能になっても、代わりに保証会社が本人に代わってローン残金を銀行に払ってくれるので、銀行は安心してカードローンを発行できます。
ただし保証料は金利に組み込まれているので、カードローン利用者が別建てで支払う必要はありません。
また保証会社の役割は、保証業務以外に他にもあります。
それは審査業務や融資実行後の管理業務です。
ほとんどの保証会社が、カードローンの審査やその後の返済管理まで請け負っているのが一般的です。
したがって保証会社の審査を通ることが、じつは銀行カードローンを利用できるかどうかにかかっているのです。
それでは銀行カードローンの保証会社がどうなっているか、一覧表にしたのでみて下さい。
銀行カードローン | 保証会社名 |
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三菱UFJ銀行カードローン・バンクイック | アコム |
みずほ銀行カードローン | オリエントコーポレーション |
楽天銀行スーパーローン | 楽天カード セディナ |
オリックス銀行カードローン | オリックス・クレジット 新生フィナンシャル |
見ての通り、全ての銀行カードローンに保証会社が付いていますね。
詳しくは「カードローン保証会社の一覧まとめ」でも紹介しているので参考にしてみてください。
中には銀行系列の大手消費者金融業者も入っており、一方で複数の保証会社を付けている銀行もあります。
ただしアコムのように、自社でカードローン審査を独自にやっている先でも、銀行カードローンの審査を同じ基準でやるということではありません。
あくまで銀行カードローンの審査ということをベースに行うので、当然審査はアコムのキャッシング審査より厳しくなります。
事前に知っておきたいカードローンの審査基準ですが、複数の保証会社を付けている銀行カードローンの場合、保証会社間で同じ基準で審査するのでなく、少し審査基準を変えて審査しています。
そうすれば信用度の異なるお客様でも、最終的にその銀行のカードローンを持てる可能性が高くなり、一方銀行側でも、より多くのカードローン利用者を囲い込めることから、Win-Winの関係が成り立ちます。
保証会社が複数あるということは、そういうメリットもあるので、ぜひ知っておいて下さい。
銀行カードローンの審査
それでは次は、銀行カードローン発行のかなめとなる審査についてです。
銀行カードローンの場合、ノンバンクの審査に比べて、どうしても審査が厳しくなる傾向があります。
銀行のローン審査では、申込者が長期的に余裕を持って返済できるかどうかを重点的に審査しており、当然収入が高い方が審査で有利になります。
一方、ノンバンクのキャッシングでは、短期利用・少額利用が基本なので、安定した収入さえあればよく、必ずしも収入の高さにこだわるわけでもありません。
これが両者の大きな審査の違いとなっています。
銀行カードローンの審査では、主に以下の点が重点的にチェックされます。
詳しくは、「銀行カードローンの審査は緩い?アルバイトや学生も借入OK」で解説していますが、以下でも紹介しておきます。
本人年収
カードローンの限度額を決めるのは、本人年収の高さと返済比率です。
年収が高いと一般的には審査が有利です。
しかしあくまで審査は、年収と返済比率のバランスで判定されるので、本人の年収が高くても仮に他に借入があって、返済比率が悪くなれば、審査結果は厳しくなる可能性もあります。
信用情報
カードローン審査では、銀行が加盟する信用情報機関、全国銀行個人信用情報センターに、本人について過去に金融事故がないか問合せします。
金融事故とは、2~3ヵ月以上の返済滞納、任意整理・破産等の債務整理、他社でのローンやクレジットカードなどの強制解約をいいます。
銀行がこれらの事実を確認すれば、当然審査で落とすので、カードローンは作れません。
またこの情報が登録されているということは、登録後5年~10年の間、記録が信用情報機関から抹消されるまで、カードローンやクレジットカードが作れないということを示しています。
在籍確認
在籍確認とは、申込を受けた銀行が、申込者の勤務先に電話を掛けて、本人が在籍して働いているかどうか、確認する一連の手続きをいいます。
カードローン審査では、返済原資となる安定収入の確認が最も大事なので、当然勤務先の確認は欠かせません。
また大手消費者金融の一部では、在籍確認で、電話以外に書類のみの対応で在籍確認を済ませてくれる先もありますが、銀行カードローンの場合、基本的に在籍確認は全て電話で行われると思って下さい。
また在籍確認なしにカードローンが発行されることもありません。
必ず在籍確認が行われた後で、ローンカードが発行される仕組みになっています。
それだけ在籍確認は、審査でも重要な手続きなので、申込書に勤務先等の電話番号を記載する時の注意事項としては、必ず勤務先に連絡が付くよう、会社の代表電話とするか、あわせて自分の部署の電話番号も申告しておくことが大事です。
なお、大手消費者金融においては、在籍確認なし・電話確認なしで借りれるカードローンもあるので、事前にチェックされておくことをおすすめします。
銀行カードローンの審査通過率は高いか?
銀行カードローンの審査通過率は決して高いものではありません。
またそれに関する数字が各銀行から公表されてもいないので、あくまで推測ですが、公表されている大手消費者金融カードローンの審査通過率がおおむね4割であることから、当然それ以下であることが予測できます。
仮に20%とすると、申込者5人に1人しか通らない計算になります。
それだけにもし銀行の審査に自信がない場合、最初から審査通過率が高い大手消費者金融へカードローン審査を申込するのもひとつの選択だと考えています。
銀行カードローンでの即日融資は不可能
銀行カードローン申込者の大きなニーズのひとつが、申込みしたその日に審査が受けられて、うまくいけば即日融資ができるかというものがあります。
結論から先に言えば、2018年1月以降、銀行カードローンでは即日融資は全くできなくなったと考えています。
かつてはメガバンクや大手地銀でも、即日審査や即日融資をアピールしてカードローンを販売していました。
しかし、2016年あたりから、銀行カードローンに対する「過剰融資」という社会的批判を受けて、金融庁も全国銀行協会と共に傘下の銀行に対し、銀行カードローンの適正な運用を強く求めるようになってきました。
その動きを受けて、メガバンクから地方銀行まで自主規制の動きを強めており、現在ではどの銀行にカードローンを申込しても、早くて審査回答が得られるのが2日~3日後となっています。
当然そのような動きの中では、実質的に即日審査も即日融資もできなくなったというのが現状です。
もし、お急ぎであれば、「銀行カードローンの即日融資は不可!急ぎなら消費者金融を検討」を参考にしてみてください。
もちろん借入をそれほど急がない人には関係ない話なので、あくまで銀行カードローンを借りたい人は、正面から堂々と審査に臨んでください。
銀行カードローンへの申込み条件
銀行カードローンの申込み条件について大事なポイントを解説します。
年齢・収入基準
銀行カードローンの申込みでは、各銀行が定めた申込み条件を満たさないと受付さえしてくれません。
申込み要件で大切なことは、申込時の年齢基準を満たしていること、安定的な収入を確保していることです。
一般的には満20歳以上でないと申込できないし、最終借入れ年齢も満65歳前後です。
また安定した収入を確保していることも大事ですが、さらに最近では、借入希望額が50万円を超える場合、収入証明書を出すことが求められるようになっています。
土日・祝日の申込みはできるか?
2018年1月現在、自主規制の動きが強まっている銀行カードローンですが、申込みに関しては、銀行営業日以外にも、従来通り、土日・祝日も申込みはできます。
なぜなら銀行そのものは休日ですが、たとえばメガバンクの場合、銀行カードローンを受付・審査しているのは、保証会社のアコムやSMBCコンシューマーファイナンスのプロミスであり、彼らは土日・祝日でも仕事をしているからです。
ただし、銀行カードローンではあくまで平日であれ土日祝日であれ受付までで、実際にお金を借りられるようになるのは翌営業日以降になります。
先に説明した銀行カードローン全体での自粛や慎重な審査工程があるからです。
もし融資を急ぐなら、金利は高くなりますが、直接アコムやSMBCコンシューマーファイナンスのプロミス、SMBCモビット等に直接申込みする方法を選んだほうがいいでしょう。
銀行カードローンへの申込必要書類
銀行カードローンの申込みで必要な書類は以下の通りです。
カードローン申込書
本人の個人情報等、必要事項を申込書に詳しく記入して銀行に申込みます。
最近ではインターネット申込みが主流であり、自宅にいながら、パソコンやスマホ等で直接申込みできるのでとても便利です。
本人確認書類
申込みで必ず必要な書類のひとつがこの本人確認書類です。
一般的には写真付きの運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなどが適切ですが、各種健康保険証なども使えます。
顔写真のない本人確認書類の場合は住民票のコピーなどが必要になる場合があるので、もし運転免許証があるのであれば、免許証の活用が便利でしょう。
また銀行カードローンへの申込み前に、その銀行に普通預金口座を持っていれば、本人確認書類を省略することもできます。
所得確認書類
本人確認書類とともに、申込みで必要な書類がこの所得確認書類です。
特に銀行では自主規制が始まって以降、多くの金融機関で50万円を超えるカードローンの申込みでは、所得確認書類を求めるようになりましたので、たとえ50万円以下の申込みでも、確実に審査通過したいなら、事前に準備しておくほうがいいと思います。
所得確認書類として代表的なものは、所得証明書、源泉徴収票、確定申告書等があります。
銀行カードローンで借りたお金の資金使途
銀行カードローンは、たしかに銀行融資のひとつですが、資金使途は個人向け資金限定であり事業資金には使えません。
実際、商品規約でも事業資金に使うことは禁止されています。
したがって仮に、銀行カードローンの持ち主が事業者でも、それを事業資金に使うのではなく、あくまで生活費等、個人向けに使うことを心掛けて下さい。
ローンカード受取り方法
ここでは、ローンカードを受取る方法について解説します。
ローンカードを受取る方法としては、無人契約機、店舗窓口、郵送などがあります。
無人契約機・店舗窓口の場合、直接本人がその場所に出向くので、本人確認書類を呈示して本人確認を済ませば、その場でカードが受け取れます。
一方、郵送の場合は、カードが郵便局から本人限定受取郵便扱いの郵便物として送られてくるので、自宅へ現物を持参した局員に、免許証などを示せばその場で受け取りが可能です。
銀行カードローンの借入方法
カードローンの借入方法は二つに分類できます。
振込融資とATM借入です。
振込融資(自動融資)
振込融資はインターネットや電話を使った借入れ方法です。
この場合、まずその銀行に本人名義の普通預金の事前口座開設をしておく必要があるカードローンもあるので注意しておきましょう。
後は、銀行とインターネットバンキング契約を巻き、自宅からパソコンやスマホ経由で必要な借入額を入力、送信することで、必要な資金が自動的に自分の口座に振込されます。
また電話で銀行のオペレーターに依頼することで口座に融資金を振込してもらうことも可能です。
ATM借入
ATM借入とは、ローンカードを使って、その銀行の直営ATM、提携金融機関・コンビニATMから借入れする方法です。
またローンカードを発行せず、手持ちのキャッシュカードにカードローン機能を持たせることで、そのキャッシュカードでATMから借入れする方法もあります。
さらにATMで借入する場合、銀行によってATM利用手数料が発生する場合と、無料の場合があります。
ATM利用に当たっては、金融機関の公式サイトで確認して、できるだけ手数料が掛からないよう、効率的な利用を図ったほうがお得です。
銀行カードローンの返済方法
銀行カードローンについては借入れ方法の理解も大事ですが、それ以上に返済方法について詳しく知っておく必要があります。
返済ルールを間違えて返済に遅れると、延滞を発生させた回数にもよりますが、銀行から、いきなりカードローンの利用限度額を減らされたり、最悪取引停止にされる可能性があります。
それだけに、返済方法についてできるだけ詳しく知ることは、自分の信用を維持し、引き続きカードーンを利用できることにつながるのでとても大事です。
口座振替
カードローンの返済方法で、一番楽で利用しやすいのが口座振替です。
面倒でも一旦、口座振替契約を済ませておくと、後は毎月の約定返済日に、返済預金口座から自動的に返済金が引き落とされるのでとても便利です。
ただし利用に当たっては、返済用普通預金口座が残高不足の状態にならないよう、時に残高チェックする配慮が必要になります。
もし残高管理するのが面倒なら、自動入金サービスを使うといいです。
自動入金サービスとは、銀行サービスのひとつで、これを口座に設定しておくと、自分の給与振込口座が他行にある場合、毎月その口座から一定金額を、自動的にローンの返済口座に振込入金してくれます。
ただしこのサービスを利用する上での注意点として
2.自動入金日は必ず毎月約定返済日より前であること
が必要です。
こうすれば返済忘れもなくなるので、毎月の返済日を気にせず、本人は他のことに集中できるようになります。
一般的に口座振替を返済方法に使えば、利用手数料は無料扱いとなっています。
ATM返済
ATMからローンカードを使って返済する方法もあります。
ATMにはその銀行の直営ATMと、提携金融機関ATM・コンビニATMのものがあり、特にメガバンクのカードローンは提携先も多く、全国どこでも返済ができるのでとても便利です。
ただしATM返済の場合、返済するATMの提携先や利用する時間帯・曜日によって、利用手数料が無料のものと、手数料が掛かるものがあり、少しでも手数料が少なくなる払い方を選んだ方がいいと考えます。
インターネット返済
インターネットは、振込融資による借入同様、返済でも利用することができるのでとても便利です。
この場合も事前に、ローン契約している銀行と、口座を開設してインターネットバンキング契約を締結しておくことが必要です。
ただし一旦契約が終わると、自分の好きな時間帯に、土日・休日等も関係なく、手元からパソコン・スマホを操作して返済処理ができるのでとても効率的です。
またこの処理による返済の場合でも、一般的に手数料は無料です。
指定専用口座へ振込
ややアナログな返済方法になりますが、金融機関の指定する返済専用口座へ振込して返済するという方法もあります。
ただしこの場合、本人が銀行窓口かATMへ行って振込処理するので、これまで解説した返済方法に比べて、手間が掛かるばかりか、別途200円~800円(税別)程度の高い振込手数料も掛かることになります。
返済は毎月のことなので、手数料の支払総額も馬鹿になりません。
そのためできる限り、口座振替等の手数料無料の返済方法を選ばれることをおすすめします。
返済方法については、別途「カードローンの返済方法とは?利息負担を抑えるためのコツ」にもまとめてあるので、ぜひ参考にしてください。
銀行カードローンの返済方式・返済額
銀行カードローン利用者は、返済方法とあわせて、返済方式や返済額についてもきちんと理解しておくべきです。
返済方式
一般的にカードローンの主流の返済方法は「借入残高スライドリボルビング支払い方式」です。
これはカードローンの利用残高にスライドして毎月返済額が決まってくる方式で、毎月の返済額が基本定額なので、金額などの数字を覚えるのが苦手な性格の人にはとても便利な返済方式です。
ただしこの返済方式には返済期間というものがありません。
カードローンは繰り返し、借入・返済が利用可能なので、追加借入で借入残高が増加する限り、毎月返済額は同じでも、返済期間はどんどん先に延ばされます。
またカードローン契約そのものは、1年毎の自動更新なので、本人が返済で遅延や滞納でも起こさない限り、契約が延々継続されます。
そのため、とても使いやすく感じて、知らないうちに借入残高が増えるとか、利息を含む支払総額が増えてしまうデメリットもあります。
くれぐれも使い過ぎには注意して下さい。
リボ払いについては、「リボ払いとはなにか?その仕組みと各社カードローンの対応」でも紹介しています。
約定返済額
返済方式には、実際の借入残高にスライドして毎月の返済額が決まってくる方式以外に、当初からカードローンの契約極度額(契約限度額) に沿って毎月返済額が決まっている方式もあります。
また中には返済額に最低返済額(ミニマムペイメント)という方式を採っている銀行もあり、この方式なら、利用者は毎月最低限決められた金額だけ返済すればよく、あとは資金の余裕がある時だけ、追加で返済してもいいルールになっています。
いずれにしても返済額については、自分の収入に照らし合わせて、どれくらいなら無理なく返済できるか、カードローンを借りる前に返済シミュレーションで試算して、しっかり返済プランを立てておく必要があります。
任意返済・一括返済
返済には毎月返済に加えて、任意返済(随時返済)、一括返済という方法もあります。
まず任意返済は、本人に資金の余裕ができた時、または臨時の収入が入った時など、そのお金を毎月返済に加えて返済する方法です。
任意返済すると、借入元金が減るので当然支払利息の節約になります。
また一括返済とは、現在借りているローン全額を一度に返済する方法です。
全額返済すれば利用残高がゼロになるので、以降は金利が発生せず、カードローン枠だけが残ります。
もし枠を将来利用する予定があれば、残高をゼロにしておけばいいし、将来使う予定がないのなら別途ローン枠の解約処理が必要になります。
銀行によって、任意返済、一括返済について返済の取扱い、手数料の有無なのに違いがあるので、詳しくは各銀行の公式サイトを調べてうまく活用して下さい。
銀行カードローンの各種金融サービス
銀行カードローンには利用に合わせて色々なサービスが付帯されています。
ここでは代表的な金融サービスを紹介します。
借入れ金利のキャッシュバック
大手消費者金融カードローンを利用した場合、30日間無利息サービス(新規取引限定)が受けられますが、過去に銀行カードローンで同様なサービスをしている先はこれまでごく少数でした。
しかし最近では、色々な銀行で金融サービスの一環として、カードローン金利のキャッシュバックキャンペーンが見れるようになりました。
この方式は、ノンバンクの無利息サービスとは異なり、カードローン利用後に、支払い済み金利の一定額をキャッシュバックする方式ですが、実質は無利息サービスと同じものになっています。
ただし通年でキャッシュバックサービスを実施している銀行と、一定期間、キャンペーン期間を区切り、キャッシュバックサービスしている銀行があるので、詳しくは借りたい銀行の公式サイトか、グーグル等で「銀行、金利、キャッシュバック」で情報検索してみて下さい。
カードローンの利用でポイント付与
銀行カードローンの利用でポイントが付く銀行の代表と言えば、楽天銀行スーパーローンが有名ですが、ネットで「銀行カードローン、ポイント」と検索してみると、それ以外にもポイントが付く銀行がいくつもあります。
ポイントはその金融機関や提携している先の商品・サービスに利用できるのでとてもお得です。
せっかくなので、もし銀行カードローンを作るなら、その銀行がポイント制をサービスとして提供しているかどうかもあわせてチェックしてみて下さい。
まとめ
今回は銀行カードローンについて、読者に基礎的な知識を持って頂くために、全般的な解説を行いました。
もちろん銀行のカードローンについて、一度にまとまった知識を得たい時には、各行のサイトにある「商品概要説明書」を読めば一番良くわかります。
なぜなら、すべての内容が商品概要説明書には盛り込まれているからです。
ただし商品概要説明書をうまく読みこなせるようになるには、カードローンについて、事前に全般的な知識も獲得しておく必要もあります。