カードローンに保証人は必要か?その必要性の可否をチェック

更新日:2019/02/08
このエントリーをはてなブックマークに追加

会社や個人事業者に銀行が融資をする場合、通常は担保とともに連帯保証人あるいは保証人が必要になります。

ところがこれが同じ銀行融資でも小口融資で個人に対するカードローンだと保証人が不要となります。また金融機関が消費者金融だと最初から保証人が不要なケースが多いです。

不思議ですね。この差はどこから来ているのでしょうか?

今回はその保証人とカードローンの関係について保証人が不要な理由やその例外、保証人不要によるメリット・デメリットなどについて様々な点から解説します。

消費者金融カードローンと保証人

まずは消費者金融で保証人の取り扱いがどうなっているか大手消費者金融3社で比べてみましょう。

金融機関/サービス名 保証人
アコム 不要
SMBCコンシューマーファイナンス/プロミス 不要
SMBCモビット 不要

ご覧のように3社ともカードローンの申し込みに保証人は不要となっています。

これが中小消費者金融となってくるとやや様子が違ってきて、「原則不要」と商品概要書に書いている先が多くなってきます。
「原則」ということは場合によっては保証人が必要になるということです。

この差はどこから生じているかというとやはり申し込みをする顧客層の違い、信用度の差にあると考えます。

中小消費者金融業者に借入を申し込む顧客の場合、多重債務者の可能性が高く、信用度が低くなるので貸出リスク回避のために保証能力のある保証人を追加せざるを得ないのだと思います。

ところが大手では申し込みしてくる顧客も多く、信用に疑いのある顧客と個別に保証人交渉をする手間より申込段階で断ったほうが経営としては効率的だし、常から多くの顧客の審査をして保証人なしでも貸出リスクを最小限にできるノウハウも蓄積しているので、当初からカードローンの条件に「保証人不要」としているのだと考えられます。

また大手では申し込み者の信用度が低い場合は、仮に断らないとしても顧客の希望する利用限度額を下げて対応したら済む話でわざわざ保証人を求める必要もないと思います。

銀行カードローンと保証人

次に銀行で保証人の取り扱いがどうなっているか代表的な銀行7社で比べてみましょう。

金融機関/サービス名 保証人
三井住友銀行カードローン SMBCコンシューマーファイナンス(株)/プロミス
みずほ銀行カードローン (株)オリエントコーポレーション
オリックス銀行カードローン ・オリックスクレジット(株)
・新生フィナンシャル(株)
楽天銀行スーパーローン ・楽天カード(株)
・(株)セディナ
※ただし楽天銀行が認めた場合は不要
ジャパンネット銀行カードローン SMBCコンシューマーファイナンス(株)/プロミス

銀行カードローンを利用するには「保証会社の保証を受けれる」という条件があり、これはほぼすべての銀行カードローンを利用するときに共通しています。
ジャパンネット銀行や楽天銀行などネット銀行が登場する前は、都銀や地銀で申込者がカードローンを利用する時には必ずその銀行グループの信用会社がその保証をしたものでした。

しかし総量規制がスタートし消費者金融業者が上限金利を引き下げられたり、融資の限度額に制限が加えられるようになったりました。
この影響により大手消費者金融を中心に銀行との融合が始り、アコムやSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)は、それぞれ三菱UFJ銀行や三井住友銀行の傘下に。

同時に銀行も傘下に入ってきた大手消費者金融業者をそれぞれ取扱いのカードローンの保証会社に据え、自行の小口融資推進のための体制を強化しました。

銀行ではその消費者金融の小口融資に対する膨大なノウハウとデータを利用することでカードローンの販売に専念。消費者金融は保証会社となることで保証料が入り、貸出金利とは別の収益源を確保できるため銀行、消費者金融ともにメリットが生まれます。

このような流れの中でも地銀は従来のグループ内の信用会社にカードローンの保証業務を継続させる一方で、あらたに大手消費者金融業者に別のカードローンの保証業務を委託も開始しました。

現在の銀行カードローンは保証会社の存在なしに成り立たなくなってきています。

保証人とは何か

ここであらためて保証人とは何かについて考えてみましょう。

保証人には大きく分けて連帯保証人と保証人があります。
連帯保証人と保証人の違いは一言で言うと「抗弁権」の有無で分けられます。

そして保証人にはこの抗弁権がありますが、連帯保証人にはこの抗弁権がありません。
抗弁権には2種類あり、ひとつは「催告の抗弁権」です。

催告の抗弁権とは「債務を保証人に請求する前にまずは債務者本人に請求してくれ」と債権者に要求できる権利のことです。

もう一つの抗弁権が「検索の抗弁権」です。
検索の抗弁権とは「債務を保証人に請求する前に、債権者は債務者本人の預金や土地建物などの財産をきちんと調査してそれらの資産で債務と相殺してなお残債がある時に初めて保証人に請求せよ」と要求できる権利のことです。

一方、連帯保証人にはこの抗弁権がなく、債務者と全く同じ順位で弁済の責務を負っていると法律的には見なされています。
そのため債権者が債務者に返済を要求する時には債務者本人だけでなく、連帯保証人に直接請求してもいいわけです。

連帯保証人は債務者と全く同じレベルで返済義務を背負っていますので、債権者の要求を拒否できない立場なのです。
連帯保証人というのはその意味で保証人より立場が厳しいと理解しておかねばなりません。

皆さんの日常生活でもこの保証という行為はよく見られます。
例えば人がマンションを借りて家主と賃貸契約を結ぶ場合、家主は賃借人に保証人を求めることがあります。

あるいは銀行から住宅ローンを借りようとする時、銀行は申込人に融資条件として連帯保証人や保証人を求めることがあります。
保証人を求める理由は色々ですが、主に利用者側の信用度が低くそれをカバーする意味から保証人が必要となります。

ところがカードローンに関しては一般的に保証人を必要としません。なぜでしょうか?
カードローンは無担保の小口融資です。小口融資の専業貸金業者である大手消費者金融は長年の業務経験から多くのノウハウとデータを蓄積しています。
それらのノウハウを活かすことで保証人を取らなくてもローンの貸し倒れリスクを最小限にすることができるのです。

また銀行がこのカードローンの販売推進に本格的に乗り出したのは近年になってからなので行内に十分な審査ノウハウがありません。

しかし消費者金融等の保証会社のノウハウをうまく活用することで保証人なしでカードローンの推進に取り組めるようになりました。
これらの理由から現在消費者金融でも銀行でもカードローンの条件に保証人が不要なのです。

ただ前述したように中小消費者金融業者は今でも保証人を求めてくるケースがあります。
これらの業者を利用する場合は、まずはその保証人が連帯保証人なのか単なる保証人なのかも見極めて後でトラブルにならないよう慎重に対応する必要があると考えます。

保証会社の業務とは?

ここで銀行カードローンの保証会社の業務に触れておきます。

保証会社はカードローンに関して申込者の保証行為以外に申込者の審査から契約・ローンカードの発行、カードローン利用中の返済に関する管理、返済督促まで一貫して行います。
そのため銀行はカードローンの販売促進に専念できます。

仮に利用者が返済不能の状態に至ると、一定期間経過後には保証会社が銀行に対してローンの利用残金を全額支払いすることで銀行と利用者の債権債務関係を終了させます。
この行為を代位弁済と言います。

保証会社のイメージ

ただ代位弁済が終了してもその利用者のローン債務が免除されるわけでなく、ローン債権が銀行から保証会社に移されただけなので今後は保証会社がその債務者の新しい債権者となり返済を要求してきます。

ただ保証会社としても代位弁済をするのはあくまで最終手段と考えているので、銀行から保証業務を引き受けた時には貸し倒れが発生しまないように審査でも慎重に対応します。
保証会社の行う審査は大きく二つの方法から成り立っています。

ひとつはスコアリング判定で、申込者の職業、収入、年齢、他社の借入件数・残高などの個人データ(属性)を数字化したものを過去社内に蓄積された膨大なデータと比較して審査の可否を判断します。

もう一つは信用判定で、申込者の信用情報を自社が加盟する個人信用情報機関に問い合わせて問題がないか確認します。

具体的には過去に返済で長期延滞・滞納などの債務不履行があったかどうか、あるいは債務整理したとか自己破産者となった事実があるかどうか、また他社でどれくらい借り入れがあるか、いわゆる多重債務者でないかどうかなどをチェックします。

これらの情報は金融事故情報、通称ブラック情報と呼ばれているもので信用情報機関に登録されていればほぼ審査で落とされる対象になります。

これらは通常1~10年ほど個人信用情報機関に登録されていますので申込者が再度カードローンを作れるためには我慢強く削除されるのを待つしかありません。

保証人が必要とされるケース

前に中小消費者金融業者では保証人が必要とされるケースとして多重債務者とか、職業が不安定で信用度が低い場合などを事例としてあげました。

保証人が必要かどうかは各社のサイトで確認できます。「原則不要」となっていれば保証人を求められる可能性もあると理解しておいた方がいいでしょう。

ところがこれ以外にカードローンの申し込みで保証人が必要とされる可能性のある対象者がいます。

それが学生と専業主婦です。
学生や主婦でもパート・アルバイトで安定した収入があれば大手消費者金融や一部の銀行で取り上げてくれる可能性もありますが、それが全く収入のない、あるいは極めて収入の少ない学生や専業主婦だと話が変わってきます。その実態を見てみましょう。

①学生のケース

まず学生ですが、一般的に学生は勉強が本分なのでアルバイト等で十分な収入を得ていることは少ないと思います。

それでも学生も社会の一員なので付き合いなどで当然お金が必要になりカードローンを利用するケースはあります。

ただそのままでは信用力に乏しいので仮に中小消費者金融でカードローンを借りる場合、会社から両親に保証人になることを求められるかもしれません。
ただ学生側に十分保証人に対する知識がないと危ないことにも繋がりかねませんのでここは慎重に対処しなければなりません。

一方、カードローンの申し込みをどうしても親バレしたくないと考えている学生は、申し込み年齢が満20歳以上、安定した収入を得ているという二つの条件を満たしていれば、消費者金融のアコム、SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)など、学生でも申し込みできる金融機関はあります。

各社でネット申し込みなどを利用すれば親にバレずにローンカードを手にできる方法が用意されています。
それぞれの学生のニーズに合わせて申し込みして欲しいと思います。

②専業主婦のケース

専業主婦は収入がゼロなのでカードローンの申し込みで最初から専業主婦を対象外としている金融機関は多いです。

その中でも特に総量規制を受けている消費者金融業者は大手を中心に所得制限を理由に専業主婦への融資は消極的です。

ただ総量規制にも例外的貸付が一部認められておりそれが「配偶者貸付制度」です。
これは専業主婦でも一定の条件を満たせばカードローンが利用できる制度です。

条件とは

①カードローンの申し込みで一定の安定した収入のある配偶者の承認を得ること
②その配偶者との婚姻関係を示す書類、戸籍謄本とか住民票を提出できること

などです。

この制度も配偶者が保証人になるのでなく単に専業主婦のカードローンの申し込みを承認したらいいだけなので簡単そうには思えます。

しかし実際の金融機関ではこの制度があるのは中小キャッシング会社の一部にしかありません。
大手消費者金融では最初からこの制度を採用してないし、銀行ではそもそも総量規制対象外業種なのでこの制度は関係ありません。
結果としてはこの制度はあってなきがごとしの制度だと思います。

ただ救いは所得のない専業主婦に関しても既にいくつかの銀行でカードローンが申し込めるようになっており利用限度額も最大50万円程度は利用できる状況です。
さらに利用条件でも配偶者の承諾や収入確認も簡素化されてきているのでかなり利用しやすくなっています。

保証人不要によるメリット・デメリット

それでは最後にカードローンの保証人不要によるメリット・デメリットをまとめます。

メリット

メリットのイメージ

    • ①カードローンの手続きが簡素化されスピードアップが図れる

金融機関が保証人を取らないことで保証人の審査、本人確認書類や収入証明書等の書類の精査も不必要となり審査スピードが上がります。

    • ②申し込みの内容を本人以外の家族や知人に知られることがなくなる

保証人を依頼するとなると否応なく家族・知人に知られることになりプライバシーが守れなくなります。保証人不要はそれを避けられます。

    • ③申込者の精神的負担が軽減される

保証人を依頼することでその保証人の返済義務が発生することから申込者の精神的負担が増加します。本人もカードローンの申し込みに慎重になるでしょう。しかし債務者が申込者本人だけだとかなり気持ちが楽になります。

デメリット

デメリットのイメージ

    • ①保証人から他の家族・知人にカードローン利用の事実が知られる

例えば返済に延滞が発生して契約者が支払いできなくなると、その知らせが保証人に届きます。保証人が家族だった場合も含めて知り合い全員に本人のカードローンの利用や延滞の事実が知られてしまう恐れがあります。

    • ②保証人の同居家族に迷惑が掛かるケースがある

債務者の保証人がある家族の長であったと仮定しましょう。もし債務者が既に支払い不能状態で保証人に債権者から返済請求が来た時、同様に保証人も支払い能力が十分ない場合、保証人所有の自宅を売却して返済しなければならないケースがあります。そうなると一緒に住んでいた家族は賃貸物件に移らなくてはならなくなり間接的に迷惑を受けてしまいます。

    • ③同じ保証会社では銀行を変えてもカードローンが借れない

最近は銀行が異なってもそれぞれの銀行がカードローンの保証会社に同じ会社を使うケースが増えてきています。そのためもし申込者が同じ保証会社を利用している別々の銀行に個別にカードローンを申し込みしても、どちらの銀行カードローン審査も通らないということも起こります。これも銀行で保証人不要となった結果起こるデメリットのひとつです。

まとめ

カードローンに保証人は不要との視点から色々解説してきましたがいかがでしたか。

たしかに保証人不要でも銀行では代わって保証会社の審査及び認可が必要になりました。
申込人からすれば別の手続きが増えたと言えるかもしれません。

しかしそれを差し引いてもWEB審査など新しい手法も開発されてどんどん審査のスピードが早くなってきています。
カードローンの申し込み条件に保証人不要となっているのはこの審査の迅速化に大きく貢献していることは間違いないことだと考えています。

このエントリーをはてなブックマークに追加