信用情報とは?信用情報機関の役割とローン審査への影響力

更新日:2018/11/29
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クレジットカードやカードローン、携帯電話の分割払いなどを利用すると、その借り入れや支払いの履歴が信用情報、いわゆるクレジットヒストリーとして記録されます。

信用情報は、私たちの社会的信用力に関わる大切な個人情報です。

「若いうちの延滞が原因で、ローンやクレジットカードが使えなくなった!」

そんな事態を防ぐためにも、信用情報の役割とその影響力について知っておきましょう。

信用情報はクレジットとローンの記録

代金の後払いに活躍する「クレジット」と、金融機関から現金が借りられる「ローン」。
これらは金融機関と個人との信用のもとに成り立つことから、「信用取引」と総称されます。

信用取引の代表的な例は

・クレジットカード
・カードローン
・住宅ローン
・携帯電話の分割払い

などです。
これらの信用取引を利用すると、その申し込みから解約までの記録が「信用情報」として記録されます。

信用情報の内容と役割

信用情報は、主に次の4つの情報からなります。

  1. 申込時に申告した個人情報
  2. 契約日や利用限度額などの契約内容
  3. 過去2年間にわたる月々の支払い・返済状況
  4. 滞納や債務整理などのネガティブ情報

これらの情報は、私たちの返済能力を証明する大切な個人情報です。
そのため、「信用情報機関」という専門機関で一括管理され、金融機関がクレジットやローンの審査をする際の審査材料として役立てられます。

信用情報は、いわばクレジットやローンにおける個人の成績表のようなものなのです。

信用情報が記録・活用される仕組み

個人信用情報機関は信用情報を保管している

私たちのクレジットやローンなどの記録は、信用情報機関によって一括管理されています。

信用情報機関にはJICC、CIC、全銀協の3機関があり、各機関は加盟会員からの情報提供によって私たちの信用情報を集めて、保管しています。

[1]日本信用情報機構(JICC)

JICCのロゴ

JICCの主な加盟会員は、消費者金融、信販会社、クレジットカード会社などの貸金業者※です。
※貸金業者…預金事業は展開せずにクレジットとローンに専業する金融機関の総称

貸金業者のクレジットやローンを利用すると、その信用情報がJICCに記録されます。 

[2]シー・アイ・シー(CIC)

CICのロゴ

CICの主な加盟会員は、消費者金融、信販会社、クレジットカード会社、携帯電話会社などです。

貸金業者のクレジットやローン、および携帯電話の本体料金の分割払いなどを利用すると、その信用情報がCICに登録されます。

[3]全国銀行協会(全銀協)

全銀協のロゴ

全銀協の主な加盟会員は、全国の銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫などです。

銀行のクレジットやローンを利用すると、その信用情報が全銀協に登録されます。

なお、全銀協では、クレジットやローンの利用履歴だけでなく、手形や小切手の不渡情報も記録しています。
法人経営者や個人事業主の方は覚えておいてください。

3社の情報共有ネットワーク

JICC、CIC、全銀協には、それぞれの加盟会員が登録した信用情報だけが保管されています。

しかし、滞納や債務整理などの重大な金融事故の情報に関しては、CRINやFINEというネットワークで情報共有されています。

CRINのイメージ

FINEのイメージ

そのため、貸金業者と銀行のどちらと取り引きする場合でも、クレジットやローンで滞納や債務整理をしてしまうと、その記録がCIC、JICC、全銀協のすべてに登録されます。

信用情報は加盟会員に公開される

審査時の信用情報照会

信用情報機関に登録された情報は、加盟会員にのみ公開されています。

公開された信用情報は、クレジットやローンの審査材料として活用されます。

このシステムがあるからこそ、金融機関は顧客の他社借入状況を正確に把握して、一人ひとりの返済能力に応じたクレジットやローンを提供できているのです。

信用情報に残る事故情報の影響力

クレジットやローンの審査は、信用情報をもとに進められます。

このとき、信用情報に事故情報やそれに近しいネガティブ情報があると、審査に不利になってしまいます。

事故情報およびネガティブの種類と、その影響力をチェックしておきましょう。

[1]遅延

遅延とは、期日に支払いや返済がなかった場合に残る事故情報です。

信用取引では、期日は絶対です。

そのため、遅延歴のある方は、高額ローンが組めなくなったのたり、高スペックのクレジットカードが発行できなくなったりします。

[2]異動情報

事故情報のうち、今後の取り引きに特に影響する重大な事故情報は「異動情報」という名称で信用情報に登録されます。

異動情報が残ると、将来にわたってクレジットやローンが使えなくなるブラックリスト状態になる可能性があります。

異動情報として登録される事故情報は、主に次の7つの情報です。
ブラックリストにならないためにも覚えておきましょう。

滞納 3か月以上にわたって遅延すること
債権回収 金融機関が強制執行や督促などをすること
貸し倒れ 債務者が借金を踏み倒したこと
債務整理 自己破産、任意整理、個人再生をすること
保証履行 連帯保証人や保証会社に代位弁済されること
強制解約 金融機関から一方的に契約を打ち切られること
不渡情報 手形や小切手が期日までに決算されないこと

[3]多重債務

一度に複数の借金を抱える多重債務は、個人の評価を著しく下げるネガティブな情報です。

多重債務の影響は借金総額によって変わりますが、最悪の場合には新たなクレジットやローンの契約を断られる可能性があります。

[4]多重申込

短期間に複数の信用取引に申し込む多重申込も、多重債務ほどではありませんが、「金銭的に余裕がない」「他社で契約を断られた」などの印象を金融機関に与えるネガティブな情報です。

多重申込になると高額ローンや高スペックのクレジットカードが利用しにくくなります。

[3]スーパーホワイト

スーパーホワイトは、クレジットやローンの利用経験がなく、信用情報が真っ白な状態であることを表すネガティブ情報です。
スーパーホワイトだと金融機関に返済能力を証明できないため、高額ローンやスペックの高いクレジットカードが利用しにくくなります。

携帯電話料金の未納には要注意!

スマートフォンのイラスト

携帯電話の分割払いは、私たちにとってもっとも身近な信用取引です。
「クレジットカードやローンは使ったことがないけど、携帯電話の分割払いは利用している」という方も少なくないのではないでしょうか?

携帯電話の分割払いの未納情報も、信用情報に記録されるれっきとした事故情報です。
将来のクレジットやローン審査で苦労しないためにも、携帯電話の遅延には十分気をつけてくださいね。

ブラックリストの3つの弊害

事故情報のうち、特に異動情報に心当たりがある方は、もしかするとブラックリストかも知れません。
ブラックリストになると、次の3つの弊害が生じます。

[1]クレジットカードが作れなくなる

クレジットカードイメージ

クレジットカードはブラックだと作れません。
クレジットカードから派生した「ETCカード」「後払い式のICカード」「クレジット機能付きポイントカード」なども、ブラックだと発行できなくなります。

既にお持ちのクレジットカードについても、ブラックリスト入りした時点で利用停止処分、または強制解約させられてしまいます。

[2]ローンが組めなくなる

目的別ローン

ブラックだと、住宅ローンや自動車ローン、教育ローン、医療ローン、カードローンなどの各種ローンも組めなくなります。

既存のローンについても、借入停止や保証履行などの処置が下される可能性があります。

[3]商品が分割払いで購入できなくなる

ブラックだと、分割払い契約もできません。

そのため、「携帯電話」「高額な家電製品」「通信販売の商品」などの商品が一括払いでしか購入できなくなります。

ブラックかも?と思ったら

事故情報に心当たりがあり、「もしかして自分はブラックかもしれない…」と思ったら、一度自分の信用情報を開示してみましょう。
信用情報を開示すれば、自分の信用情報に事故情報が載っているかどうかが確認できます。

信用情報の開示方法

CICの開示報告書

JICC、CIC、全銀協に登録されている信用情報は、本人に限り自由に開示できます。
信用情報が不安なときは各機関に開示請求をしてみましょう。

開示請求はネット、窓口、郵送で

新人OLのイメージ

信用情報はインターネット、開示窓口、郵送のいずれかで開示できます。
信用情報機関が用意するインターネットの専用ページ、または信用情報開示申込書を使って手続きしましょう。

インターネットなら、5分~10分で即日開示できます。
郵送で開示する場合は、請求か7日~10日程度で開示できます。

開示の必要書類

信用情報の開示には次の3つの書類が必要です。

  1. 開示手数料
  2. 本人確認書類
  3. 信用情報開示申込書

開示手数料は500円~1,000円ほど。
クレジットカード、現金、定額小為替のいずれかの方法で支払います。

信用情報開示申込書は、インターネットで開示する場合は必要ありません。

信用情報の開示に関する詳しい内容は、別記事でも解説しています。
あわせて参考にしてください。

開示報告書の見方

開示した信用情報は、「開示報告書」として手元に届きます。
自分がブラックかどうかを確かめたいときは、開示報告書の「支払い状況」「返済状況」「異動情報」の欄をくまなくチェックしましょう。

信用情報の回復には何年かかる?

信用情報として記録される情報は、情報の保有期間が満期になるまでは削除されません。
ブラックにより信用取引ができなくなってしまったら、事故情報が削除されて信用情報が回復するのを待ちましょう。

JICCの事故情報の保有期間
申込情報 申込日より6か月間
契約内容
利用状況
支払い状況
返済状況 
異動情報
契約期間中、および契約終了後5年間
CICの事故情報の保有期間
申込情報 照会日※より6か月間
契約内容
利用状況
支払い状況
返済状況 
異動情報
契約期間中、および契約終了後5年間

※照会日…申し込みを受けて金融機関が信用情報を照会した日のこと

全銀協の事故情報の保有期間
申込情報 照会日より1年間
契約内容
利用状況
支払い状況
返済状況 
異動情報
契約期間中、および契約終了後5~10年間

なお、以上は各機関の信用情報の保有期間を簡単にまとめたものです。
詳しい情報を知りたい方は、各社ホームページにてご確認ください。
参考:JICC公式サイト「登録内容と登録期間」
参考:CIC公式サイト「CICが保有する信用情報」
参考:全銀協公式サイト「個人情報の取扱い」

身に覚えがない情報は訂正依頼を

事実と異なる信用情報は、訂正してもらえる可能性があります。

CIC、JICCの登録情報の訂正方法

情報の登録元会社に対して異議申し立てをしてください。
CICやJICCに直接問い合わせても、訂正には対応してもらえません。

全銀協の登録情報の訂正方法

情報の登録情報会社、あるいは全銀協に対して異議申し立てをしてください。
CICやJICCとは違い、全銀協では直接の訂正依頼にも対応してもらえます。
※参考:全銀協公式サイト「本人開示などの手続きについて」

まとめ

信用情報は、私たちのクレジットやローンの利用記録です。
信用情報は私たちの返済能力を証明してくれる重要な個人情報なので、滞納や債務整理などの金融事故で傷付けないことが大切です。

もし金融事故に心当たりがあるのなら、自分の信用情報を一度開示してみてください。

ブラックになっていたときは、信用情報が回復するまでは信用取引と距離を置いて、収支バランスをゆっくり見直してみましょう。

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